最近、忘れっぽいなとか、集中力がなくなったなーとか思うことがありませんか?
それは脳の萎縮によるものかもしれません。
年齢を重ねると、どうしても仕方ない部分はありますが、できれば食い止めたいですよね。
今回は、脳の委縮の原因や対処法についてまとめました。
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脳が萎縮するとどうなるの?
そもそも、人間の脳が萎縮すると、どんな状態になるのでしょうか?
脳は人間の行動を左右する、いわば司令塔なので、これまで普通にできていたことができなくなったり、不自由することもでてきます。
物忘れ
高齢ではなくても、「あー、あれなんだっけ?」とか、「何かをしようとして、隣の部屋に行ったのに、部屋に着いたとたん、何しに来たか忘れてしまった!」などはありますよね。
それ自体は病気ではありませんが、認知症が潜んでいた場合は、物忘れもどんどん進行していくので、気になった場合は、内科などのかかりつけの医師に相談してみるとよいですね。
記憶力低下
物忘れとも似ているのですが、記憶力が低下すると、例えば、昨日の夕食のメニューを思い出せないなどのような状態がおこってきます。
認知症
物忘れや記憶力低下が、とくにひどい場合は、認知症の可能性も考えられます。
「最近物忘れひどくなったわ~」と自覚があったり、家族に指摘されたりした場合は、認知症の検査を受けてみるとよいですね。
- 内科
- 神経内科
- 精神科
- 脳神経外科
- もの忘れ外来
- メモリークリニック
などがあります。
統合失調症
統合失調症(以前は精神分裂病と呼ばれていました)になると、側頭葉または、前頭葉という脳の部分が小さく萎縮してしまうといわれております。
統合失調症の症状は、
- 妄想
- 幻覚
- 思考障害
- 無気力
- 自閉
- 記憶力、集中力、判断力の低下
などがあり、以前とは人格が変わったような症状をみせるのが特徴です。
脳が萎縮する原因は?
1.加齢によるもの
年齢を重ねると様々な箇所が衰えてくるのは必然ですね。
脳ももちろんそのひとつで、加齢によって、
脳の老化
血流低下
脳疾患による脳機能の低下
90代の人の脳の脳神経の数は、20代の人の脳にくらべて約1/3くらいになるとのことです。
2.過度な飲酒によるもの
「酒は百薬の長」ともいわれておりますが、それもほどほどの量の場合です。
やはり、過剰な飲酒を長期間続けていると、内臓も脳も神経などにも負担がかかってしまいます。
過度な飲酒によって、脳の神経細胞が死滅し、脳が萎縮することによって、認知症の発症リスクを高めてしまうということです。
3.ストレスによるもの
脳は、ストレスを受けると「コルチゾール」というホルモンを分泌します。
コルチゾールは、脳や体がストレスに対して、適切な反応ができるようにするために、「ストレスから身を守るため」に分泌される、大切なホルモンです。
しかし、あまりにも強いショック、ストレス(事故、震災、戦争、虐待など)を感じると、コルチゾールの分泌が激増し、脳の海馬を萎縮させ、脳の働きに支障をきたし、感情が鈍くなったり、記憶力の低下にもつながるとのことです。
子供の時に虐待を受けた人は、精神を病み、その後もさまざまな病気(うつ病、アルコール依存症、薬物依存症、PTSD、統合失調症など)が発症することが多いのも、このことからわかりますね。
4.脳疾患によるもの
- 脳の外傷
- 脳卒中(脳梗塞、脳出血など)
- アルツハイマー病
- 前頭側頭型認知症
- レビー小体病
などの脳疾患による、脳の萎縮も考えられます。
脳疾患についてくわしくはこちらの記事もあわせてごらんください。
5.血行不良によるもの
血行不良により、脳へ運ばれるべき酸素が低下し、脳の萎縮につながることもわかってきました。
血行不良になる原因
- スマホの利用によって長時間姿勢の悪い状態を続ける
- 運動不足
などがあげられます。
6.シンナーや薬物中毒によるもの
半年間にわたり、睡眠時間以外ずっとシンナーを吸っていた15歳の少女の脳を調べてみたら、なんと脳が8%も萎縮し、80歳の人と同じ脳の状態になっていたという話もあります。
シンナーは有機溶剤といって、油分を溶かすものです。それが体内に入れば、同じ油分である脂肪を溶かし、体の中に溶け込み、血液と一緒に体内を回ります。
そして、脳細胞や神経細胞までも徐々に溶かしてしまうというわけです。
7.喫煙によるもの
タバコを吸うことによって、ニコチンが血管や毛細血管を収縮させ、スムーズに脳に酸素が行き渡らない「脳の酸欠状態」に陥ると、脳を萎縮させる原因につながります。
また、タバコに含まれるニコチン、タールなどの有害物質には、血管を詰まらせるはたらきもあり、脳へ送られるべき、酸素や栄養が不足してしまい、脳の萎縮へとつながります。
8.性格によるもの
性格的に怒りっぽくて短気な人や、他人とかかわりが少ない人、趣味がない人なども、脳の萎縮が早まるリスクを抱えてるといえそうです。
9.過度なダイエットによるもの
一般的に、成人の一日の摂取カロリーの大まかな目安は、1800kcal~2200kcalといわれております。
ダイエットによる極端な食事制限により、脳に栄養がいかず、脳神経細胞が減ってしまうことによって、脳の萎縮につながります。
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萎縮してしまった脳は回復しない?
一度萎縮してしまった脳を回復させることは、残念ながら難しいといわれておりますが、脳の萎縮を抑え、記憶力をある程度回復させることなら可能だそうです。
なんか希望が見えてきましたね。
それでは次に、これ以上脳が萎縮しないようにするために、自分でできる努力の方法はないのかをまとめました。
脳の萎縮を抑えるために自分でできること
飲酒・タバコを控える
飲酒もタバコも、体にも脳にも悪影響なことは、前述通りです。
最近では禁煙外来がある病院もありますね。
また、電子タバコや、薬局で買えるニコチンガムやニコチンパッチなどを上手に活用し、この機会に禁煙に挑戦されてみてはいかがでしょうか?
食生活を見直す
極度な食事制限をするダイエットはやめましょう。
ビタミンD、魚介類、卵、大豆などは特に、脳の神経細胞の成長には欠かせないといわれております。
「さかな、さかな、さかな~♪さかなを食べると~♪あたま、あたま、あたま~♪あたまがよくなる~♪」という歌もありましたね。
ダイエットをしている時も、何か一つの食材などにこだわらず、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
適度に頭を使う
脳も休ませてばかりいては、機能がどんどん低下していくばかりです。
適度に頭を使い、考えるということはとても大切です。
読書をする、計算機なしで計算する、日記をつける、新聞を読むなどを生活の中に取り入れてみませんか?
ちなみに私のおすすめは、クロスワードパズルです。
クロスワードパズルの雑誌も売っていますよね。クロスワードパズルを解いて頭を使い、懸賞も送って当たったら一石二鳥ですね!
良質な睡眠をとる
睡眠の質が低いと、脳皮質の萎縮のスピードが早まるといわれております。
最近では「睡眠負債」という言葉もあるくらい、現代人は忙しい毎日を送っていますね。
睡眠をおろそかにしてはいけません。睡眠不足では、仕事の効率も悪くなってしまいます。
一日の疲れをリセットし、新しい明日に向けて、良質な睡眠をとることが重要になってきます。
良質な睡眠をとるために、こちらの記事も、どうぞご参考になさってください。
こまめにストレスを発散する
極度のストレスが脳の萎縮につながることは前述通りです。
ストレスを受けずに生活をすることは不可能ですが、こまめにストレスを発散させることならできるはず。
- 適度に運動をする(ウォーキング、ヨガなどの有酸素運動がとくによい)
- 風呂につかる
- 趣味の時間を確保する
など、ストレス発散方法は人によってさまざまですね。
自分なりの楽しみ、ストレス発散方法をみつけて、その時間を確保する努力をしていくとよいですね。
女性のほうが元気で長生きなのは脳の使い方にあった?!
日本の平均寿命は、女性で87.14歳、男性で80.98歳(いずれも2016年度厚生労働省調べから抜粋)で、男女ともに世界2位!!とのことです。さすが長寿大国、日本!
なかでも女性は男性よりも長生きですよね。
その理由は、脳の使い方に秘密があるようです。
男女平等とはいっても、まだまだ家事は女性のほうが多く負担しているご家庭が多いのではないでしょうか?
しかしこの家事こそが、脳トレになっているというのです!
掃除や整理整頓は、その場の空間を記憶し、元に戻すという作業で、脳トレになります。
また、料理をする手順も、メニューを考え、買い物(材料を考えながら)をして、レシピを覚えたり応用したり、これを焼いている間に、鍋を洗おうなど、脳をフル回転させるので、脳を鍛えることになります。
そう考えると、めんどくさい家事も悪いものじゃありませんね。
また、人と話をするというのも脳を活性化させるといわれております。
家事を一生懸命やって、お友達とお茶してというのは、理にかなっているのです。
だから女性は元気で長生きな人が多いのですね。
さらに、女性ホルモンであるエストロゲンが多いほど、脳の海馬や前頭葉の働きが良くなるということが最近わかってきました。
いくつになっても女性らしさを失わない努力が大事だということですね。
物忘れがひどいかな?と思ったら
- 内科
- 神経内科
- 精神科
- 脳神経外科
- もの忘れ外来
- メモリークリニック
のうちのいずれかを受診しましょう。
MRI検査ができる病院なら、検査によって脳の中身を検査し、脳の状態を確認することができます。
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