食べ物を口に入れた時に、味がいまいちわからないという時がありませんか?
いろいろな理由が考えられます。
風邪をひいたとき、お菓子をいっぱい食べ過ぎたとき、熱いものを食べて(飲んで)口の中をやけどしたとき・・・。
今回は、味覚障害になる原因と対策をまとめました。
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味覚障害にもいろいろな種類がある?
味覚とは五感のひとつですが、加齢や亜鉛不足、ストレスなどによっても味覚がおかしい「味覚障害」になることがあります。
味には、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味とありますが、この味覚障害、いろいろな種類があるようです。一部をご紹介いたします。
味覚減退
濃いと味がわかりますが、薄いと味がわからないことをいいます。
無味症
濃い味にしてもまったく味がしない。または、味が薄くしか感じない状態をいいます。
解離性無味症
決まった味だけわからない状態。
(例)甘い味を感じない、酸味がわからない。など。
片側性無味症
舌の左右のどちらかの部分が味覚を感じない状態のことをいいます。
(例)舌の左側では味がわかるが、右側では味がしない。など。
自発性異常味覚
口の中に何も入ってないのに、いやな味がする状態のことをいいます。
(例)何も食べていないのに口の中が苦い、渋い。など。
錯味症(異味症)
食べ物の本来の味とは違う味に感じてしまう状態のことをいいます。
(例)甘いものを食べても苦いと感じる。など。
悪味症
何を食べてもいやな味に感じる状態のことをいいます。
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味覚障害の原因となるもの
1.亜鉛の欠乏
栄養素の中でも、亜鉛が不足すると、味覚を感じる舌の味蕾(みらい)の新陳代謝が鈍るため、味覚障害がおこりやすくなってしまいます。
1日に必要な亜鉛の量は15㎎といわれておりますが、十分に摂れている人はそれほど多くないようです。
亜鉛が不足する原因は、
- 無理なダイエットによる極端な食事制限
- 外食、コンビニ弁当、ファストフードなどが続くことによる栄養の偏り
などがあげられます。
コンビニ弁当やファストフードには食品添加物が多く含まれているものもありますが、食品添加物の中には、亜鉛の吸収を悪くするものもあるとのことです。
さらに亜鉛が不足すると、味覚障害だけではなく、
- 肌荒れ
- 髪のいたみ
- キズが治りにくい
などの症状もでてきます。
亜鉛が多く含まれている食品
- 抹茶
- 煎茶
- 牡蠣(かき)
- かずのこ
- きなこ
- ごま
- 小魚
- 卵黄
- 海草
- 玄米
などがあります。
食品からだけ摂るのが大変であれば、サプリメントの力を借りるのもひとつですね。
2.味蕾(みらい)の減少
舌の表面をよくみると白い突起がありますね。この白い突起は「乳頭」とよばれるもので、この乳頭と乳頭のあいだには、味を感知する「味蕾(みらい)」があります。
この味蕾は、年齢とともに減少していくことが知られています。
舌をやけどした時などにも、この味蕾が減少してしまい、味覚がおかしくなってしまうことがあります。
また、喫煙することによっても味蕾(みらい)は減少するといわれています。
たしかに、たばこを吸うと味覚の感度が鈍くなるとは聞きますね。なので、料理人はたばこを吸わない方も多いとか。この場合は、たばこをやめると味蕾も自然と回復していくとのことです。
3.唾液(だえき)の減少
高齢、病気など何らかの原因によって唾液の分泌が減少することによっても、味蕾のはたらきが悪くなり、味覚障害がおこる原因となることもわかっています。
4.鼻づまり
味覚を感じるために必要なもののひとつに「嗅覚(きゅうかく)」があります。
風邪やアレルギーなどの病気によって、鼻がつまっている時も、味覚が鈍くなることがあります。たまにありますよね。
5.薬の副作用
薬の副作用によっても、味覚障害がおこることがあります。薬の種類はさまざまで、
- 血圧降下剤
- 精神科の薬
- 解熱・鎮痛薬
- 抗アレルギー薬
- 消化性潰瘍治療薬
などがあげられます。
また、がん患者で化学療法または、放射線治療をおこなっている人も、味覚障害がおこりやすいということです。
薬をやめれば味覚障害も治ることも多いのですが、勝手に薬をやめたりせず、医師に相談してみましょう。
6.ストレス
味覚機能に問題がないのに味覚障害がおこる場合は、ストレスが原因による「心因性味覚障害」というものもあります。
また、うつ病、心身症、神経症などの精神疾患をかかえている人も同じで、この場合、舌に痛みがある舌痛症、またはドライマウスの症状もともなうこともあるようです。
ストレスというのは、体のあちこちに支障をきたすんですね。
心療内科、精神科での治療を適切におこなうことで改善していくことが多いようです。
7.舌苔(ぜったい)
舌の表面に白い苔(こけ)のようなものがついているのがわかりますでしょうか?
これは舌苔(ぜったい)とよばれるもので、適度な量の舌苔がついているときは、水分バランスと細菌などのバランスを保持し、味蕾を保護してくれるはたらきがあります。
しかし、疲れた時や、高熱が出たりと体調が良くない時に、この舌の白い苔が色が濃くなったり、分厚くなったりして、味覚異常がおこることがあります。
また、口腔カンジダによって舌苔が増えてしまうこともあります。
口腔カンジダとは、
真菌(カビの一種)であるカンジダ菌は、成人の約半数の人のあいだでは、普段から存在しているのですが、体力や抵抗力が落ちている時に悪さをして、発症しやすくなります。
症状
- 口の中がザラザラする
- 口の中がヒリヒリ痛む
- 口の中が乾く
- 味覚障害
- 舌痛症
- 嚥下障害
などがあります。
口腔カンジダの対処法
口腔外科、皮膚科を受診しましょう。
- うがい薬(抗真菌薬)
- 塗り薬(抗真菌薬)
- 内服薬(抗真菌薬)
などで治療をします。
引用元:からだポジティブ「口の中がザラザラする5つの原因と不快感の対処法」
何かの病気で、抗生剤治療をしていて長引いた場合にも、口腔カンジダになりやすくなります。
しかし、抗生剤は勝手に飲むのをやめたりすると、次回から薬が効かなくなることもあるので、薬の服用または中止の際は医師の指示に従うことが大切です。
8.病気が原因
何らかの病気が原因で味覚症状になっていることもあります。
- 貧血
- 消化器疾患
- 糖尿病
- 肝不全
- 腎不全
- 顔面神経麻痺
- 脳卒中(脳梗塞・脳出血)
- 聴神経腫瘍
などがあります。
味覚に関係のある脳の部分や、神経経路が異常をきたすことによって、味覚障害がおこることもあります。
味覚障害は何科に行けばいいの?
味覚障害は、歯科、口腔外科、耳鼻咽喉科が適しています。
しかし、くわしい検査ということになりますと、耳鼻咽喉科にいくのがふさわしいようです。
味覚障害以外にも、倦怠感、食欲がない、立ちくらみがする、口が渇く、などの症状もある場合は、かかりつけの内科に一度相談して、適切な科を紹介してもらうのがよいでしょう。
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