「流れる水は腐らない」ということわざ、ならぬ「密封してある水は腐らない」と思ってた私は、ペットボトルで売られている水に賞味期限があってびっくりしました。
現代では、水道の蛇口をひねって水を飲むより、ミネラルウォーターなどを購入して飲んでいる人も多いですよね。
また、災害時などで水を必要とする時に、ちゃんと賞味期限が切れていないものを飲みたいものです。
今回は、ペットボトルで売られている水の賞味期限についてと、災害時の備えとしての水のストックについてなどをまとめました。
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ペットボトルの水にも賞味期限があるって知ってた?
よく見てみると、ペットボトルの水にも賞味期限があるのです!
水って腐らないはずなのに、どうして賞味期限が設けられているのでしょうか?
消費期限と賞味期限の違い
消費期限とは?
・品質が急速に劣化しやすい食品(おおむね5日以内)。
・開封していない状態で、なおかつ、表示されている保存方法で保存した場合に、安全に食べられる期限。
・期限を過ぎたら、食べないようにしたほうがよい。
例)刺身、ケーキ、調理パン、弁当など。
賞味期限とは?
・開封していない状態で、なおかつ表示されている保存方法で保存した場合に、おいしく食べられる期限。
・期限が過ぎても、すぐに食べられなくなるというものではない。
例)缶詰、インスタントラーメン、カップラーメン、ペットボトルの飲料水など。
*ちなみに、「品質保持期限」と「賞味期限」は同じ意味として使われるそうです。
「常温で保存」とは?
15℃~25℃で保存しましょうという意味です。
水そのものは腐るものではない
水というのは、「水素」と「酸素」からできている、「無機物」であるため、水そのものが生体活動をして腐るということは決してありません。
しかしそれは、水の入ったペットボトルが「完全密封であり続ける」という前提のもとです。
実際には、ペットボトルには「気体透過性」といって、わずかながら、空気を通してしまう性質があることによって、時間が経つごとに、少しづつ水が蒸発してしまうという現象もおこります。
水に賞味期限があるのは、「計量法」という法律によるもので、簡単にいうと、例えば500mlのペットボトルの場合、内容量が2%(10ml)蒸発によって減ってしまったら、規定違反となり販売できなくなるという決まりがあります。その販売可能である容量から販売できなくなる容量に蒸発する(10ml減る)までの期間が約2年ほどかかるため、賞味期限もそれに合わせて設定されているとのことです。
また、基本的には、容量が少ないペットボトルのほうが賞味期限が短く設定されている場合が多いようです。
これは例えば、「大きなペットボトル」と「小さなペットボトル」が同じ状況下で、外的な影響を受けた場合、単純に大きいもの(容量が多く入るペットボトル)よりも、小さいもの(少ない容量しか入らないペットボトル)のほうが、受けるダメージが大きいため、小さいペットボトルのほうが早く劣化がすすむと考えられるわけです。
ペットボトルの水の賞味期限は、「水の賞味期限」というより「ペットボトルの賞味期限」と考えたほうがよさそうですね。
賞味期限をすぎた水は飲める?
賞味期限をすぎた水でも、すぐに飲めなくなるわけではありません。
ただしそれは、保存状態がしっかりしていることが条件です。
先述のように、ペットボトルには「気体透過性」といって、空気を通す性質があるため、わずかな有機物が混入し、まれに、水が腐ってしまうこともあります。
期限を過ぎて、水ににおいや味に変化があった場合は、飲むのは控えましょう。
においや味に変化がなくても気になる場合は、沸騰させてから飲むか、飲用としてではなく、生活用水(洗濯、トイレ、洗顔、花に水やりなど)として利用するとムダにせず済みますね。
封を開けてしまったペットボトルは?
開封してしまったペットボトルは、期限にかかわらず、早めに飲みきることをおすすめします。一度でも空気に触れれば、有機物が混入し、水が腐るまでのスピードが速まります。
・開封してペットボトルに、直接口をつけたものはその日のうちに飲みきる
・ペットボトルからコップに注いだものでも2~3日中に飲みきる
ようにしましょう。
災害用の保管はストック&ユースで
災害時に備えて、お水を常備しておくご家庭も増えてきているようです。
1人当たり:1日3㍑×3日分=9㍑
の水を備蓄しておくことが理想的だとされています。
4人家族だと、36㍑のストックが必要だということになります。
しかし、災害はいつおこるかわからないものです。
いざというときに、「賞味期限内のものを」ちゃんと使えるようにしたいですよね。
そこで、備蓄用の水にはわかるように賞味期限を書いておき、例えば賞味期限を3カ月切った時点で、自宅で飲んだりして、新しい水を買い足していくなどのように、古いものから順番に使い、新しいものはストックにまわす「ストック&ユース」を心がけておくとよいですよ。
これは、水だけに限らず、乾電池や非常食なども同じく考えて、常時、備蓄品のメンテナンスや買い替えをしていくようにしましょう。
水を災害用として長期保存したい場合は?
・においの強いものの近くにおかない
・直射日光が当たらないように保管する
を意識するとよいでしょう。
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