毎年冬になると、家族全員でインフルエンザの予防接種を受けるのですが、私は大人なのにもかかわらず、毎回腕が腫れて、ちょっと痛みます。あなたはどうですか?
今回は、インフルエンザの予防接種の後の腫れや痛みは大丈夫のか?どういう状態になったら病院に行くべきかなどをまとめました。
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インフルエンザの予防接種のねらい
インフルエンザの予防接種を受けるとどんなメリットがあるのでしょうか?
インフルエンザの予防接種を受けることによって、インフルエンザの感染を防ぐことはできませんが、感染したとしても、発症を抑えたり、または重症化や、さまざまな合併症などを防ぐ効果が期待できます。
インフルエンザの予防接種を受けてから、効果があらわれるまでに、およそ2週間かかり、その効果は、約5カ月ほど続くといわれております。
13歳未満の子供は基本、2回接種が必要で、本格的な流行時期に入る前の、12月上旬までには済ませておくのが望ましいです。この時、1回目と2回目の間隔は3週間以上あけることとされていますので、子供の場合の1回目は少なくとも、11月の中旬から下旬までには打っておきたいところです。
また、妊婦もインフルエンザの予防接種を受けることが可能です。
妊婦がインフルエンザにかかってしまった場合、タミフルなどの抗インフルエンザ薬を処方してもらえない場合もあり、非常につらい思いをするので(私も妊婦の時インフルエンザにかかったことがあります)予防接種を受けておくことをおすすめします。
インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」といって、生きたままのウィルスではなく、「死んだウィルスを加工して」作られているため、毒性はなく、母体にも胎児に与える影響もきわめて低いとされています。
インフルエンザの予防接種の副反応とは?
接種した部分におこる副反応
・腫れる
・痛み
・赤くなる
・少し熱を持つ
・痒み
・固くなる
などがあります。
全身におこる副反応
・発熱
・頭痛
・倦怠感
などがあります。
対処法は?
接種した部分が腫れたり、熱をもったり、痛みがある場合があります。
私もインフルエンザの予防接種を受けると、必ず腫れて痛みます。
そういう場合の対処法ですが、
1.そっとしておく
基本的には、副反応なので、さわらずにそっとしておくのが一番いいようです。
また、インフルエンザワクチンは皮下注射のため、筋肉注射の後のように「もむ」のもよくありません。
ワクチンを注射した後に、看護師さんが軽くもんでくれることがありますが、自分でもむのはやめておきましょう。
2.冷やす
どうしても腫れてジンジンする、痛い、かゆいなどで気になる場合は、冷やすことをおすすめします。
この時、保冷剤や氷などで冷やすのは刺激が強すぎるため、熱さまシート(冷えぴたなど)や、濡らしたタオルで冷やすのがよいでしょう。
冷湿布を貼るという方もいらっしゃいますが、湿布にかぶれやすい体質の人には向かないため、もっとも刺激の少ない「濡らしたタオル」で冷やすことをおすすめします。
副反応はなぜおこる?大丈夫?
インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」というもので、「死んだウィルスを化学処理したもの」で、病原性はなく、接種したからといって、インフルエンザにかかるわけではありません。
インフルエンザの予防接種を受けた後におこる副反応がおこるのは、「抗体がちゃんと作られている証拠」といえます。
全体の10%~20%の人に副反応がおこるといわれております。
予防接種後の30分~1時間以内におこり、だいたい2日~3日で治っていきます。
入浴もOKで、ほぼいつも通りの生活をすることができます。
「ほぼ」といったのも、のちに注意点をまとめますので、そこだけ注意して過ごすようにしてくださいね。
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こんな時は病院に行きましょう!
・腫れたり赤くなったりする範囲が広い
・呼吸が苦しい
・じんましんがでた
・吐き気
・嘔吐
予防接種直後の30分以内にこんな症状がおこったら、アナフィラキシーかもしれません。
アナフィラキシーとは、非常に強いアレルギー反応のことをいいます。
アレルギーの原因物質に対して、強いアレルギー反応がおこることで、全身にアレルギー症状が急激にあらわれます。喉が腫れて気道がつまったり、アナフィラキシーショックによって血圧が低下するなど、命に関わる状態になることもあります。
特に、卵アレルギーの人がインフルエンザの予防接種を受ける場合は、きちんと医師にその旨を伝えるようにしましょう。
また、まれにですが、インフルエンザ予防接種後1週間以上経ってから、手足がしびれたり、力が入らなかったり、呼吸が苦しいというような症状があらわれる場合があります。ギランバレー症候群の可能性があるので、予防接種を受けた医療機関か、神経内科を受診しましょう。
予防接種後の注意点は?
1.予防接種を受けた後の30分~1時間は、病院内か病院の近くで待機していましょう。これは、急な副反応がおこった時のためです。
2.予防接種を受けた当日は、激しい運動は控えましょう。
3.予防接種を受けた当日は、過度な飲酒を控えましょう。
4.インフルエンザ予防接種前後1カ月は緊急性がない限りは、「抜歯」や「手術」は避けましょう。これは、万が一予防接種後に体調に変化があった場合、予防接種による副反応なのか、抜歯や手術による感染症なのかなどの区別がつきにくいためだとされています。
いずれにしても、インフルエンザ予防接種の副反応の多くは、接種後24時間以内にあらわれますので、24時間は注意が必要です。
インフルエンザについてくわしくは下記の関連記事もごらんください。
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