ヘルペスと聞くと、真っ先に大人の性病をイメージする方も多いのではないかと思いますが、大人の性器ヘルペスと、子供がかかるヘルペスは異なるウィルスによるものです。
ほとんどの人が必ずかかる「水ぼうそう」もヘルペスウィルスの一種です。
今回は、子供がかかるヘルペスについてまとめました。
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ヘルペスとは?
ヘルペスとは、ヘルペスウィルスによって、皮膚に水ぶくれができる病気のことをいいます。
さまざまなヘルペスウィルスがありますが、ヘルペスウィルスによる病気の代表的なもので、水ぼうそう(帯状疱疹)、口唇ヘルペス、突発性発疹、性器ヘルペスなどがあります。
子供がかかるヘルペスとは?
乳幼児がはじめてかかるヘルペスに「ヘルペス性歯肉口内炎」があります。
これは、単純ヘルペスウィルス1型の感染によるもので、一度かかると二度とかかりませんが、時を経て、体力が落ちたり、抵抗力が弱ったりした時に「口唇ヘルペス」という形であらわれる場合があります。
潜伏期間:4日~7日
症状:39℃前後の高熱が突然出て、口の中が赤く腫れて、唇周辺に水泡があらわれます。痛がゆいといった症状や、頭痛をおこします。
何日で治る?:1週間~2週間
放っておいても治ることが多いのですが、アトピー性皮膚炎などを持っているお子さんは重症化しやすいため、皮膚科できちんと診てもらいましょう。
「ヘルペス性歯肉口内炎」の画像
「口唇ヘルペス」の画像
ヘルペスウィルスに触れた部分から感染していく
アトピー性皮膚炎を持っているお子さんは皮膚の抵抗力が弱く、ヘルペスにかかると重症化し「カポジ水痘様発疹症」という病気に発展します。これは、顔や唇周辺以外にもおしりや、足などの部分的な箇所に集中して水泡が広がります。
また、ヘルペスはウィルスによるものなので、ヘルペスに触れた手で、肌の違う部分を触ると、ヘルペスウィルスをうつしてしまうおそれがあるので注意が必要です。
例えば、ヘルペスウィルスが目に入ると「ヘルペス性角膜炎」を起こす可能性があり、「ヘルペス歯肉口内炎」にかかっている子が指しゃぶりなどを通して、指先や爪の周りなどに「ヘルペス性ひょう疽(ひょうそ)」になってしまう場合もあります。
お母さんは注意しましょう!
赤ちゃんや子供が、ヘルペス性歯肉口内炎や口唇ヘルペスにならないようにするためにも、お世話をするお母さんは下記のことを注意しましょう。
・大人が口に入れた箸、スプーンを子供の口に入れないようにする。
・大人も子供も体調の悪い時は、子供の唇にキスをしないようにする。
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治療法は?
子供がヘルペスにかかったら、かかりつけの小児科(内科)か皮膚科に受診しましょう。
「抗ヘルペスウィルス薬」を処方されます。これは、ヘルペスのウィルスの増殖を抑えるもので、早めに飲み始めるとさらに効果が高くなります。
市販薬もある
これら市販の「口唇ヘルペス用塗り薬」は、あくまでも、「再発した時のみ使える」ものです。
口唇ヘルペスは初めて発症した時は症状が重症化する場合もあり、自己判断できない病気です。初めて発症した際には必ず病院に行き、医師の診断を仰ぎましょう。
口唇ヘルペスは多くの場合再発します。再発の時は比較的症状は軽くでる場合が多いのと、自分で「口唇ヘルペスだ」と認知できることもあるため、その場合に、こういった市販の薬が役立ちます。
子供のひっかき防止として
子供は、かゆかったり、かさぶたができたりすると、無意識のうちにはがそうとします。そんな時のために「コンピード口唇ヘルペスパッチ」というものもあります。透明のパッチで目立たず、大人でもこのパッチを貼った上からメイクをすることもできます。傷口とパッチの間に適度な水分を保つことによる自然治癒力も期待できます。
何日休ませる?
お子さんを保育園に預けて働いているお母さんにとっては悩ましい問題ですね。
口唇ヘルペスは学校保健法においては「口唇ヘルペス・歯肉口内炎のみであれば、マスクなどをしての登校(園)可能。発熱、全身性の水泡がある場合は欠席して治療が望ましい。」とのことです。
もし熱が下がらず、体全体にも水泡が広がったりした場合は、他のお子さんに感染するおそれがあるので1週間くらいは休ませたほうがよいでしょう。
口唇ヘルペスにかかているということは、体力も抵抗力も落ちているからなのです。なので、無理に登校(園)させると、他のお子さんにうつすだけではなく、自分も他の病気をもらってくる可能性がでてきますので注意が必要となってきます。
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