発声障害の種類その2~過緊張性発声障害~症状とボイトレ法

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過緊張性発声障害とは、あまり聞きなれない病気かと思いますが、人前で緊張しすぎて、息苦しいような、喉が詰まったような感じになりうまく話せないという経験はありませんか?

発声障害とは、緊張していない場面で気の許せる人しかいない場合でも、常にこのような状態になって、スムーズな発声ができない病気のことをさします。

今回はシリーズ第2弾、過緊張性発声障害についてと、私、管理人のつぶやきもまとめました。

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過緊張性発声障害とは?

声帯に炎症や腫瘍などの目に見える異常がないにもかかわらず、喉が詰まり、声が出しにくい状態になることをいいます。

けいれん性発声障害の声に似ていて喉が詰まった声になるのですが、息苦しそうな声ではなく、いきんだような、がなったような、力んだ感じの声になるのが特徴です。舌や喉の筋肉が緊張してしまうことで起こる病気です。

似ている病気で「Laryngeal Muscular Tension Syndrome(LMTS)」という病気もありますが、人前で声を出さなきゃいけない場面などで緊張し、声帯を動かす筋肉が緊張することによって声が震える「Laryngeal Muscular Tension Syndrome(LMTS)」という病気とは違い、緊張していない場面でもおこります。(*こちらは精神的なお薬も治療として用いられるようです)

「喉が詰まる」という表現がたびたび出てきますが「喉に何かがはさまっている」という感覚ではなくて、どちらかというと「喉を洗濯バサミかなにかで止められている」ような締め付けられ感があります。

過緊張性発声障害かどうかの見分け方

まず、鏡の前で、出しやすい音域でかまいませんので、”アー”などと発声しながら口の中を見てみましょう。1つでも当てはまれば過緊張性発声障害である可能性が高いです。

・のどちんこが全然見えないか、少ししか見えない(のどちんこが全部見えていれば正常)

・舌が曲がっている、または変な形になっている(舌に力が入っているため)

・舌が「下の歯の裏」から離れている(舌が引っ込んでいる)

・肩が上がっている

・肩と首にものすごい力が入っている

この時、舌の状態としては、「舌が柔らかくふわっとした状態で、下の歯の裏にぴったりとくっついている」のが正常だと言えます。

肩は「いったんため息をついて」下げましょう。

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けいれん性発声障害(SD)との違いは?

けいれん性発声障害は声を出すときに、声帯が閉まりすぎて息を吐くことが出来ず、詰まった息苦しそうな感じになるのが特徴です。

それに対して過緊張性発声障害は舌や喉の筋肉の緊張によって声が詰まるので、どちらかというと「いきんだ声」になるという違いがあります。

けいれん性発声障害については「発声障害の種類その1~けいれん性発声障害~症状と治療方法」をごらんください。

さまざまな発声障害と合併して症状があらわれることもある

発声障害にはさまざまな種類があります。過緊張性発声障害以外にも

・けいれん性発声障害

くわしくは「発声障害の種類その1~けいれん性発声障害~症状と治療方法」をごらんください。

心因性発声障害

音声振戦症

心因性失声症(ヒステリー性失声症)

くわしくは「発声障害の種類その4~心因性失声症~症状と治療法」をごらんください。

発声時頸部ジストニア

くわしくは「発声障害の種類その3~発声時頸部ジストニア~症状と治療法」をごらんください。

などがありますが、これらの病気は、必ずしも単独でかかるというわけではありません。むしろ「けいれん性発声障害だと診断されたけど、頸部ジストニアの症状や過緊張性発声障害の症状もあるし、いったいどれなんだろう・・・」ということの方が圧倒的に多いかと思います。

その理由としては、例えば、けいれん性発声障害の手術をして、けいれん性発声障害の原因が改善したとしても、けいれん性発声障害によって今まで「本来声を出すためには必要のない声帯以外(舌やのどちんこなど)の部分」を工夫して”無理やり”声を出そうとする癖がついてしまっていることによるためです。

手術をして声帯自体を治しても、この癖が残っていれば元通りスムーズな声をだすことは依然としてできません。

なので、音声治療やボイストレーニングなど喉の緊張をほぐすために多角的な方面で治療を続けていくことが重要になってきます。

さまざまな発声障害の種類については発声障害かも?種類と症状をごらんください。

また年齢を重ねるほど「発声にはよくない癖」が習慣化し蓄積してしまうため、治りにくい傾向があります。

個人的に音声治療を受ける場合、おすすめの機関は、東京都中野区にある「Rei Club レイクラブ」です。こちらは言語聴覚士による「発声障害用の」ボイストレーニングが受けられます。

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自分でできるボイトレ方法・ワンポイント

発声障害特有の症状で「喉が詰まり初音(しょおん)が出しにくい」というものがあります。

これを軽減するための効果的なボイストレーニングですが

発声時の喉の詰まりを軽減するトレーニング

1. 息を口から吸います。

この時”へー”というウィスパー(息声)が聞こえるようにするとよりよいです。

*注)息を吸い込む時、肩が上がらないように、お腹がふくらむような感じを意識するとよいです(いわゆる腹式呼吸ですね)

2.ハァーっと”ため息”を吐きながら声を出します。

この時”ハァー”という”ため息”のみを先に出し、声は後から乗せる(声が自然と出てしまう)ようなイメージを持つとよいですよ。

声が前面に出てしまう人は「声を出さない息だけの」普通のため息から、はじめてみましょう。

3.「1」「2」を何度か繰り返す。

こちらの動画もわかりやすいので参考にしてみてください。↓

(動画) 「喉声を解消してレガートで歌えるようになる練習方法」

会話する時のポイント

会話する時も、声が途切れ途切れになってしまい、何度も聞き返されることってありますよね。

そんな時に、ひとつだけ意識すると驚くほど声を出すのが楽になる方法があります。

「言葉を一文字一文字解体して、全てを”母音”だけで発声」するイメージで発声するとよいです。

例えば

「おはようございます。」→「お・あ・お・お・お・あ・い・あ・す」

のように一文字一文字の”母音”だけを出すのです。いや、実際の会話では”子音”が先に出てしまうのですが、一度おうちで練習してから、実際の会話に臨んでみてください。

(手順)

1.「お・あ・お・お・お・あ・い・あ・す」と実際に声をだしてみる

2.「1」の後に”母音の意識を持ちながら”、「おはようございます。」と声をだしてみる

これも日々のボイストレーニングとして行うと、普段の会話の中でも意識せずともできるようになり、さらに効果的ですよ。

こちらの動画も非常にわかりやすいのでぜひ参考にしてみてください。↓

(動画) 「母音で歌う練習・ボイストレーニング」

歌を歌う時のワンポイント

こちらは私がボイストレーニングの中で一番効果的だと感じた「弓場メソッド」のひとつです。「弓場メソッド」とは弓場徹さんによる、有名な著書「奇跡のボイストレーニングブック・CD付き」をはじめとする、ボイストレーニングのメソッドです。弓場さん自身も、音声障害で苦労された経験の持ち主であり、このメソッドを開発するきっかけになったようです。

1.「息もれした裏声」で”ホーホー”とフクロウの真似をしてみる。

この時、オモテ声(地声)にならないように気を付けます。高い裏声ほど「声よりも息」の勢いをつけるように意識します。下記の動画でご確認ください↓

(動画) 「YUBA TV 第4回 弓場先生のレッスン①「息もれのあるウラ声 ”ホー”」」

2.歌の時は「語尾を息もれ」させることを意識してみる。

この「語尾を息もれ」させるテクニックの参考として、わかりやすいアーティストは、絢香さんと藤原さくらさんなどがいますね。お二方の歌の「語尾」を特によく聴いてみてください。そしてできれば真似してみると「こういうことか!」と体感できると思います。

(動画) 「絢香・三日月」

(動画) 「藤原さくら・BABY」

発声障害をもっている人は、「喉や声が詰まって途切れ途切れになる」のが特徴なので、「裏声」を強化して、「声よりも息」をたくさん使うことを意識するのが特に効果があります。

~管理人のつぶやき~

最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。

今日はほんの少しだけ、私、管理人のつぶやきを、はさませていただきます。お時間の許す限りおつきあいいただけたら幸いです。

そもそも、私がこのブログをはじめたきっかけは、自分自身が長年悩んだ「発声障害」について書きたいと思ったからであります。(*発声障害と広くくくったのは、私はさまざまな発声障害が混合してあらわれたからです)

私は医療のプロではありませんが、「発声障害」の悩み人としては20年のキャリア(?)を持つスペシャリストだと自負しております。その間、さまざまな方法、ネットに書かれていることなどは全て(有料無料問わず)試したと言っても言い過ぎではありません。

私の地元の音声外来がある大学病院(地方都市)にも行きました。そこで診断されたのは「音声震戦症」というものでした。

*音声震戦症については発声障害かも?種類と症状をごらんください

そして、「音声震戦症については特に治療法もないし、言語聴覚士による音声治療に回すこともできないのでこれでお帰りください。」と言われました。また、「最近はネットなどの情報をうのみにして受診する人が多すぎて困っている。医者でもないのになにがわかるんだか。」とも言われました。せっかく見つけて4週間も待って受診したあげくにこれでは、私は到底納得がいきませんでした。しかし、言語聴覚士による音声治療は、医師の紹介状がないと受けられないので行くこともできません。この時に「自分は病名を付けてほしいのではなく、治したいんだ!」と再確認しました。

その後、有名なボイスセンター(病院ではない)を訪れたところ、言われた言葉が、「管理人さん(筆者)の地方からお見えになる方は、みなさん同じ病院から同じ病名(音声震戦症)をつけられた方ばっかりです。」でした。私と同じく、あの大学病院での診断を受けて、途方にくれて高い飛行機代をかけて来た方がたくさんいたんだと思うと涙が出そうになりました。

ちなみにこのボイスセンターはとても素晴らしいです。医療機関ではないので、「声を出す筋肉に施術をはたらきかけることによって声を出しやすくする」というのが主な方針で、一定期間続けると効果が期待できます。

「けいれん性発声障害はボイストレーニングや漢方薬などは効果はない」と断言するお医者様もいらっしゃいますが、現に管理人もこちらのボイスセンターに何度もお世話になり、施術を受けると効果があらわれました。

ただやはり完治までにはある程度、長期間、継続したほうがよいようです。そういった理由から、私のような飛行機を使わないと行けないような距離に住んでいる者にとっては継続するのが難しく、一時中断(また行きたい)という形をとらざるを得ない状況になってしまいましたが、これまで試した方法の中で1、2を争うほど効果がありました。(*もう1つ効果があったのは漢方薬です「発声障害の種類その1~けいれん性発声障害~症状と治療方法」をごらんください)

この「発声障害」という病気は医療に携わる方も含めて、まだまだ知られていない、研究の余地がある病気のひとつです。そしてそれは、「声の出しにくさによって人生が変わってしまう」ということの裏返しでもあります。決して大げさではありません。

この病気(発声障害全般)を認識していない人からしてみれば「なんでそんなに苦しそうに声を出すの?もっと力を抜いたら?」などと平気で言ってくるのですから(もちろん悪気があるわけではないのですが)。それ(力を抜くなど)ができない病気なんです。

精神的なことと喉の機能的なことが複雑にからみ合っている病気のため、精神安定剤だけを飲んでもあまり効果がありません。上記のような言葉は本当に傷つきます。「自分はなんて無能なんだ。」と自分を追いつめてしまうこともあります。また、皮肉なことに、声を使う仕事をしている人が発症しやすいともいわれております。私もそうです。

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私も「発声障害のせいで人生の歯車が狂った」とまで思いつめたこともあります。今はその「人生の歯車の狂い」によって、たくさんの「気づき(築き)」や幸せも得たので、この「発声障害」というプロセスは私の人生にとって必要なものだったと思っております。しかし一向に改善せず、仕事を失ったり希望を失ったりしている方もたくさんおられるかと思います。

声が自由にでないということは、声を使う職業じゃなくても大きなハンデになります(どんなお仕事も多かれ少なかれコミュニケーションというのは必要だから)

なので、今のところは対症療法的なものでもかまわないので、医療機関、患者問わず「声が出しやすくなる」方法・情報をたくさん知ることができるようになるのがいいのではないかと思っています。もちろん当サイトがその一端になれたら幸いです。

「ネットの情報は正しくないものもたくさんある」という見方もあるかと思います。現に私は、今だに発声障害が治ったわけではありませんが、さまざまなシーンにおいて声の出し方を”意識して”コントロールできるようにはなりました。(*意識しなければやはり症状がでます)それもこれも「特効薬的な効果のある」どれか一つの方法のおかげではなく、ネットやボイスセンターや漢方薬やボイストレーニングなどの、さまざまな情報を試した「膨大な蓄積のいろいろ」がからみ合った結果だと思っております。

手術や音声治療だけで治るならそれはそれで素晴らしいです。しかし実際のところは、「さまざまな要素といくつかの病気が併発する」ため、ひとつの方法だけでは治らないのが現実です。なのでネットにある情報も全て「やってみる価値」はあると思います。もちろんお金のかかることもたくさんあるので、自分の置かれている状況と相談するべきではありますが。

ネットに書き込んだ人にとっては効果的なことも、ある人にとっては全く効果を感じられなかったり・・・そういうことも確かにありますが、絶対に無駄にはならないと思います。

完治できる治療法やメソッドが確立されていない以上、それがベストだと思っております。いつの日か、私のようにこれほどまでに、気の遠くなるような努力をせずとも「完治する治療法」または「完治するためのプログラム」「メソッド」が開発されることを切に望んでやみません。

話はかわりますが、この「健康応援ブログ・からだポジティブ」では、発声障害のみならず、さまざまな健康に関する記事を書かせていただいていますが、これは、こういった経緯による私の初心の「自分が悩んで解決していったことを記事にしたい」という思いからでもあります。

世の中には発声障害以外にも悩ましい病気はたくさんあります。病気になった時の不安は、なった人にしかわからないものがあると思います。なので、「いろいろな悩みに対応できるサイトを作ろう」という考えに至り、このサイトができました。

ただ、管理人(私)、国語力がなく、つたない文章であったり、せっかくの体験があっても、いざ文章におこすとなった時の難しさも日々感じております。

なので、よりわかりやすい記事にするためにも、しっかり検証し書いていきたいと思っております。

さまざま話がとび、長い文章になっていしまい恐縮ですが、これからもどうぞよろしくお願い申しあげます。

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