冬場になると、インフルエンザとともに流行し悩まされるのが、ノロウィルスですね。
突然嘔吐するのですが、本当に全部吐ききるまで吐きます。
大人は1日くらい絶食してもがまんできるのですが、子供は吐いた後はすっきりするみたいで、熱が治まったあたりで、「おなかすいた」とか言ってきます。かわいそうだからと何か食べさせてみると、やっぱりまた吐きます。
今回は、ノロウィルスに感染した時の回復時の食事をするタイミングや食事内容についてまとめました。
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ノロウィルスの流行時期と感染経路
流行時期
主に冬場(11月~3月)で、1月、2月でピークを迎えます。
感染経路
経口感染:感染者の嘔吐物や糞便などの処理の際に手指などを介して感染すること(二次感染)
空気感染:感染者の嘔吐物を放置したものが乾燥し、ウィルスが空気中に漂い、口から吸いこむことによって感染すること
例)
・カキ貝などの二枚貝を生で食べたことによる食中毒
・学校(幼稚園・保育園)などで子供からの二次感染によるもの
ノロウィルスは特にこの二次感染能力が高いのが特徴です。
潜伏期間と症状
潜伏期間
1日~2日
症状
・嘔吐
・発熱(37℃~38℃)
・下痢
・腹痛
治るまでの期間
2~3日
ウィルスが排出される期間
症状が改善してからも約1週間は便からウィルスが排出されているといわれております。
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治療法
ノロウィルスに効く薬はありません。症状を和らげる対症療法のみとなっております。
嘔吐・下痢による脱水症状がおこりやすくなるので吐き気と嘔吐が落ち着いたら、水分補給を開始しましょう。(5時間~半日くらい絶食する)
飲むものは、水・麦茶・OS1などの経口補水液(子どもならアクアライト)などを、5分~10分おきに一口づつ飲みます。(ゴクゴク飲むと胃がびっくりしてまた吐いてしまうことがあります)
水を飲んでもまた吐いてしまうということを繰り返す場合は、病院にて点滴治療をする場合もあります。
自己判断で下痢止めを飲むのはやめましょう
仕事などが忙しく休めない大人などは、下痢止めを飲んで無理してでも出勤しようとなさる方もおられるかと思いますが、本来、嘔吐も下痢もウィルスを体外に排出するためにおこっているものなので、下痢止めなどで無理に止めてしまうとお腹にウィルスがたまってしまいかえって症状が悪化することもあります。
自己判断で下痢止めを飲むのは絶対にやめましょう。
下痢がひどく苦しい時は、病院にて整腸剤を処方してもらえますよ。
避けたほうがよい食べ物
・脂肪分の多いもの(揚げ物など)
・糖分の多いもの(お菓子など)
・香辛料が多く入ったもの(カレーライス、唐辛子の入った料理など)
・刺激の強い野菜(にんにく・にらなど)
・柑橘系の果物(グレープフルーツ、レモン、オレンジなど)
・果汁ジュース・炭酸飲料
・乳製品(牛乳・ミルクなど)
・食物繊維(ごぼう、芋、きのこなど)
・冷たいもの
~柑橘系果物はNG?~
柑橘系果物といえば、食べるとすっきりして吐き気や嘔吐の時にもいいような感じがしますよね。
妊娠中のつわりの時の吐き気の時には確かにすっきりする(個人差がありやはり吐く人もいます)のですが、感染性胃腸炎(ノロウィルス感染)にはNGです。
胃を刺激し、吐き気を助長してしまいます。
ヨーグルトはいいの?だめなの?
発症直後はヨーグルトに限らず何も食べないほうがいいのですが、吐き気・嘔吐症状がおさまり、水分補給と食事ができるまで回復したら、ヨーグルトを食べるのもよいでしょう。ヨーグルトに入っている乳酸菌が善玉菌として働き、腸の回復に一役買います。
要するに食べるタイミングが大切です。
普段は体に良いとされている、食物繊維や柑橘系果物も感染性胃腸炎(ノロウィルス・ロタウィルスなど)をおこしているときには胃腸に刺激になったりするから注意が必要なのです。
食事の戻し方~目安は便の固さに合わせるとよい~
食事の戻し方(すすめ方)の目安は、「今出ている便の固さに合わせる」とよいですよ。
例えば、水便がでているうちはOS-1(常温の状態で)子供はアクアライトを5分か10分おきに。ごくごく飲まず口に含ませるようにして(飲む点滴なので)水分補給のみ。
それから徐々に、
ポタージュスープ(緑黄色野菜などの)
→おもゆ
→すりつぶしたかぼちゃやにんじん
→すりおろしたりんご
→くたくたに煮込んだうどん
→おかゆ
のように、赤ちゃんの離乳食をすすめていくようにしていくとよいですよ。
こんな場合は夜間でも救急病院などに行きましょう
安静にしていても、水分も受付けない場合は病院へ行きましょう。
・嘔吐が6回以上ある
・下痢が10回以上ある
・発症後12時間以上絶食していても水分をうけつけない(水を飲んでも吐く)
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