食中毒の症状~腸管出血性大腸菌O157~感染経路は?牛肉に注意!

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O157といえば、かつて、時の厚生労働大臣がテレビで「カイワレ大根は安全ですよ」と食べるというパフォーマンス(?)を思い出すのは私だけでしょうか?当時は大変大きな社会問題となりました。

今回は、「食中毒の症状」シリーズ第8弾として、腸管出血性大腸菌O157についてまとめました。

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腸管出血性大腸菌O157とは?

大腸菌とはさまざまあり、そのほとんどは無害なのですが、人間の体内に入ると下痢を起こしてしまう「病原性大腸菌」と呼ばれるものがあり、病気のおこしかたによって分けられ、

1.腸管病原性大腸菌(病原血清型大腸菌)

2.腸管侵入性大腸菌(組織侵入型大腸菌)

3.腸管毒素原性大腸菌(毒素原性大腸菌)

4.腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生性大腸菌)

と、4種類あります。

そのうち、腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生性大腸菌)はベロ毒素を出し、溶血性尿毒症症候群(HUS)、脳症(痙攣・意識障害)を引きおこす大腸菌であり、O157はこの腸管出血性大腸菌の中のひとつであり代表的な細菌となっております。

O157は主に家畜(牛、羊、豚など)の大腸をすみかとしています。

流行時期

気温が高くなる初夏から秋(6月~9月くらい)にかけて流行します。

しかし、低温にも強い細菌であるため、他の食中毒にくらべると寒い時期にも発生します。

感染経路

汚染された食品を口にする直接感染と、感染者の糞便が付着した手指などを介した二次感染による「経口感染」によって感染します。

直接感染

汚染された食品を直接口にすることによる感染します

二次感染

感染者の糞便が付着した手指等を介して口に入り感染します。

消毒していない簡易プールなどでも集団感染がおこる場合もあります。

*飛沫感染(くしゃみ・せき)や空気感染はしません。

潜伏期間と症状

(潜伏期間)

4日~8日

(症状)

1.激しい腹痛

2.水様便(水のような下痢)

3.水様便のあと血便(血の混じった下痢)

1.2.3.で約1日~2日間くらいです。

*発熱がおこる場合もあります。

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(合併症)

重症化すると、溶血性尿毒症症候群(HUS)、脳症(痙攣・意識障害)が起こる場合があります。

溶血性尿毒症症候群(HUS)の症状

・蒼白(血色が悪くなる)

・倦怠感

・尿の量が減る

・むくみ

・眠気

・幻覚

・けいれん

など

脳症(痙攣・意識障害)の症状

・頭痛

・眠気

・幻覚

・けいれん

・昏睡

などがおこります。

*下痢が治まって1週間(発症してから2週間程)経ち、病院の検査にて、O157が検出されなければ、溶血性尿毒症症候群(HUS)が発症する危険性はほぼないといわれております。

*症状が治まってからでも、1~2週間腸に残っていて便から排出され続けます。

なので、二次感染防止のためにも、手洗い・消毒はしっかり行いましょう。

乳幼児と高齢者は注意!

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3歳以下の乳幼児と高齢者は、症状が悪化し、溶血性尿毒症症候群(HUS)、脳症(痙攣・意識障害)がおこりやすいといわれております。最悪の場合死に至るケースもあるので特に注意しなくてはなりません。

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O157の消毒方法は?

O157は、アルコール除菌次亜塩素酸ナトリウム(ハイター系熱湯消毒のいずれも効果があるので、

例)

・手指にはアルコール消毒

・調理器具には熱湯消毒

・トイレ等を消毒するときは次亜塩素酸ナトリウム

などと使い分けてもよいかと思います。

次亜塩素酸ナトリウムについてはこちらの記事にくわしく書いております↓

「感染性胃腸炎がうつる原因と治るまでの期間」

原因となる食品

・生の牛肉

・牛肉の加工品

・サラダ

・野菜

・殺菌してない水(井戸水や海外の水)

などがありますが、例えば腸管にO157を保菌している牛などの家畜が食肉となり、その二次感染によって、あらゆる食品が原因となる可能性があるのです。

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O157を予防するには?

O157は熱には弱いので、肉は十分加熱し、できるだけ生で食べないようにすることが予防となります。

・トイレの後、食事の前、調理の前、オムツ交換後、ペットに触れた後などは必ず手洗い&消毒をする

・調理器具(包丁・まな板など)も消毒し清潔に保つ

・生野菜はよく水洗いをする

・生肉を食べない

・肉や魚は十分加熱する(75℃で1分以上加熱)

・冷蔵庫を過信せず鮮度が良いうちに食べきる

・日常接触する場所を消毒する(ドアノブ・トイレ・おもちゃなど)

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治療法

安静・水分補給・消化の良い食事などをこころがければ、健康な成人なら5日~10日で自然治癒していきます。

しかし血便がでた場合は、必ず内科か消化器内科などの病院に行きましょう。

医師の判断により抗生物質にて治療が行われます。

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自己判断で下痢止めを飲むのは絶対にやめましょう!!

O157の時に下痢止めを飲むと、ベロ毒素が排出されないため、重症化または死亡する可能性もあります。

O157が医療業界の中でも浸透していなかった頃は、下痢止めが処方され死亡する例も実際にあったようです。

登校(園)・出勤はいつからいいの?

学校保健安全法において「第三種の学校感染症」という位置づけになっており

「病状により学校医その他の医師において伝染のおそれがないと認めるまで出席停止」となっております。

さらに、感染症法上、三類感染症(全数把握対象)と定められていて、O157と診断した医師は保健所に届け出ることが義務付けられております。

なので、登校(園)も出勤も医師の許可が下りてからということになります。

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