子供が保育園・幼稚園に通うようになると、本当にたくさんの病気をもらってきますよね。
特に、水ぼうそうは治るまでが長く、できれば予防したい病気のひとつです。
今回は、水ぼうそうの潜伏期間や症状、予防接種についてと、飲みづらい薬を少しでも飲みやすくする方法をまとめました。
[ad#co-3]
水ぼうそうの感染経路と潜伏期間
「水痘・帯状疱疹ウィルス」によって感染、発症するウィルス性感染症です。
一度水ぼうそうにかかったら二度とかかることはないのですが、水ぼうそうの原因ウィルスは症状がおさまった後に体内に一生潜伏するといわれております。
このウィルスは何十年も経ってから、体力や免疫力が弱ることなどをきっかけに「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」として再発する場合があります。
まだ水ぼうそうにかかったことのない子供が、この帯状疱疹の発疹に触れるなどすると水ぼうそうとして感染・発症する場合もあります。
90%以上の人が10歳までにかかるといわれ、4歳~5歳までの乳幼児期がもっともかかりやすい年齢のピークとなっております。
しかし現代では生まれてすぐに保育園に通う子供も多くいるので、まだ予防接種を受けることができない0歳児がかかってしまう場合もあるようです。
学校保健安全法では「第2類学校感染症」と位置づけられております。
感染経路
空気感染→空気中のウィルスを吸い込むことによる感染
飛沫感染→感染者のせきやくしゃみで飛び散ったウィルスを吸い込むことによる感染
接触感染→手についたウィルスが口や鼻から入ることによる感染
潜伏期間
10日~3週間
人にうつる期間
人にうつしてしまうおそれのある期間は潜伏期間中全部というわけではなく、
発疹がぽつぽつと出始める1日~2日前から、かさぶたになるまでが人にうつる期間となっております。
この間はできればシャワーで済ませ、お風呂(湯船)に入るのは控えましょう。
水ぼうそうは非常に感染力が強く、水ぼうそうの免疫のない家族にうつしてしまいます。
また発熱していて体もだるい場合も多いので治るまでは少しがまんです。
兄弟姉妹の中でまだ水ぼうそうにかかってない子がいた場合
家族から水ぼうそうの感染者がでて、その兄弟姉妹の中にまだ水ぼうそうにかかっていない子がいた場合に、感染者と接触してから3日(72時間)以内に水ぼうそうの予防接種を受けると(緊急接種)90%以上、5日以内に接種すれば70%の確率で発症せずに済み、発症した場合でもほぼ100%重症化を防ぐことができるといわれております。
それ以降に接種した場合は思ったような効果は期待できませんが、害にもなりません。
症状
1.発熱
37℃くらいの微熱がでて、食欲が低下する。
2.発疹・水ぶくれ
小さい赤いぶつぶつ(発疹)がお腹や顔にぽつぽつとあらわれ、数時間から1日後には水ぶくれになっていき体全体にバーッとでてきます。
この期間が一番かゆみがでてきます。
3.かさぶた
黒いかさぶたになりやがてはがれおちます。ここまでで約3週間ほどかかります。
[ad#co-3]
水ぼうそうが治るまでの期間と出席停止期間は?
水ぼうそうは、学校保健安全法において「第2類学校感染症」と分類されています。
出席停止期間は「すべての発疹が痂疲化するまで」ということになってます。
わかりやすくいうと「すべての発疹がかさぶたになるまで」という意味になります。
まちがえやすいのが「かさぶたがはがれおちるまで」出席停止になるのか?どうかかだと思います。
はがれおちるまでだと非常に長い時間(3週間ほど)かかってしまいます。
「すべての発疹がかさぶたに」なった頃、医師の許可を得てから登園・登校しましょう。
治療法
水ぼうそうかも?と思ったらすぐに病院に受診し、早めに治療をはじめることが効果的といわれております。
また、水ぼうそうは非常に感染力が強いので病院に事前に「水ぼうそうかもしれないので今から行きます」などと電話をしておくとよいでしょう。
インフルエンザの時などもそうですが、病院のほかの患者さんへの感染を防ぐ目的で、通常とは違う入口から案内されたり、みんなと同じ待合室ではなく別室に案内されることもありますので、必ずマスクを着用の上病院に行きましょう。
1.飲み薬(抗ウィルス薬)
バラシクロビル顆粒(バルトレックス顆粒)を1日3回/5日間服用します。
2.塗り薬(カチリ)
白くねっとりとした、かゆみ止めの塗り薬です。発疹にひとつづつ塗るような気持ちで丁寧に塗ります。
3.解熱剤(高熱がでている場合)
自己判断でアスピリン系の解熱剤を飲まないようにしましょう。重い脳症をひきおこす場合があります。
必ず医師が処方した解熱剤を服用しましょう。
水ぼうそうの薬を飲みやすくする方法
水ぼうそうの時に飲み薬(バルトレックス顆粒)を処方してくれる場合がありますが、これがとても飲みづらく子供は特にいやがり飲ませるのに一苦労します。仁丹のような見た目で水にも溶けにくく、うっかりかじってしまうと苦くてうちの子供は泣いて逃げてました。
その中でもなんとか飲ませることができた方法がこちらです。
1.お好きな味のカップのアイスクリームで薬をはさむ(顆粒の量が多いので2回くらいにわけるほうがいいかもしれません)
アイス→薬→アイスという風に重ねます。
2.お口をあけさせてほっぺたの内側にくっつける(横に寝かせた状態だとやりやすい)
ほっぺたの内側は舌や上あごよりも苦味を感じにくいといわれております。
3.すぐに水か牛乳を飲ませて流し込む(横に寝かせたままで心配な場合は起こしてすみやかに水を飲ませる)
このとき絶対にかじらないで飲める量にしたほうがいいですよ。
予防接種はするべき?
<水ぼうそうワクチン>
2016年現在(2014年10月1日~)、1歳~2歳(3歳の誕生日の前日まで)は2回接種を無料で受けられるようになりました。3歳からはこれまで通り自費(病院によるが1回約¥6000~¥8000)になります。無料で受けられる2歳までに受けておきましょう。
引用元:からだポジティブ「入園前に受けたほうがよい子どもの任意の予防接種 3」
水ぼうそうの予防接種の副反応については、こちらの記事を参考になさってください。
私の母親の世代の人たちは、「予防接種なんか受けなくても保育園でもらってきたほうが免疫がしっかりついていい」などと言うことがあります。
これには賛否両論あるようです。確かに感染して免疫を獲得するほうがしっかり免疫がつくともいわれておりますが、一方で水ぼうそうも重症化する場合もあり、ワクチンで防ぐことができるなら未然に防ぐ(または発症しても軽く済む)ほうがよいという専門家もいます。
わが家の下の子の例でいくと、予防接種を受けようと思ってた矢先に保育園にて水ぼうそうをもらってきました。
とても長い間保育園を休ませた記憶があります。頼れる親なども近くにいなかったので、その間仕事は1週間以上休まざるをえなくなってしまいまいました。
なので今なら、病児保育をしている保育園やシッターさんにお願いをするという方法もありますね。
ただ病気の時は子供も気弱になっているため、母親から離れたがらないという問題がでてきますが・・・。
ちなみに、上の子は予防接種を受けていたおかげか、下の子が感染した時も発症せずすみました。
関連記事もあわせてごらんください
「大人の水疱瘡は重症化しやすいってほんと?大人は皮膚科に!」
[ad#co-3]