ものもらいとは目の病気ですが、各地方によって呼び名が違ってきます。
ものもらい(関東)、めばちこ(大阪など)、めいぼ(京都など)、めっぱ(北海道)などなど様々です。
ものもらいができてしまったら、目の調子は悪いし、お化粧できないし、人にうつるんじゃないかなど本当に憂鬱ですね。
今回は、ものもらいについてと、ものもらいができた時のメイクの方法をまとめました。
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ものもらいとは?
ものもらいには2種類あり、名前のイメージからすると人にうつるような感じがしますが、ものもらいはうつりません。
夏場や季節の変わり目に多くみられます。夏は汗をかき不衛生になりがちで、季節の変わり目などは体がもつ抵抗力が低下することによってできやすくなるといわれております。
また、コンタクトレンズをしている人やにきびができやすい人も、ものもらいができやすいといわれております。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)こちらが一般的なものもらい
まぶたが細菌(黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌など)に感染することによる化膿性炎症です。
まぶたの一部が赤く腫れ、痛みを伴います。
指でまぶたをおさえると痛いと感じる場所が一か所あります。
広がってしまうとまぶた全体が腫れ、目ヤニも出てきます。
白目が赤くなることもあります。
霰粒腫より痛みは強いです。
*黄色ブドウ球菌も表皮ブドウ球菌も、常在菌と呼ばれていてもともと人間の体や皮膚に存在する菌なのですが、体力が落ちて免疫力が低下している場合や、傷口などから入り込むとさまざまな皮膚の症状があらわれます。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)
まつ毛の生え際にあるマイボーム腺に脂肪がつまることによってできるのが霰粒腫です。
症状は、まつ毛の生え際に「白いできもの(ドーム状のしこり)」や「腫れ」がみられます。
しこりが破れて内容物が出たとしても、麦粒腫のように治りきることはなく、破けた箇所から細菌感染し、痛みを伴うこともあります。
ものもらいは人にうつる?
ものもらいは雑菌や脂肪の固まりが原因でできるので人にうつることはありません。
しかし、同じ目の病気でもウィルスが原因の「はやり目(アデノウィルス8型・19型など)」や「プール熱(アデノウィルス3型・4型など)」は人にうつります。
なので、人にうつさないためということなら、ものもらいの時は眼帯はしなくても大丈夫です。
ものもらいとはやり目の違いは?
ものもらい
・まぶたをおさえると痛いと感じる部分が一か所ある
・白目の充血は少ない
・目ヤニはあまり出ない
はやり目(アデノウィルス8型・19型など)
・目全体が不快な感じがする
・白目の充血が強くあらわれる
・目が開かなくなるほど目ヤニがでる
・発熱する場合もある
ものもらいの時は化粧はだめ?
化粧品の粒子はとても細かく、ものもらいができた部分に付着し、炎症が悪化してしまいます。
ものもらいが治るまではアイメイクはお休みしましょう。
どうしてもスッピンではだめだという場合は、ものもらいができているほうの目は何もつけず、それ以外のお肌には薄付きのファンデーション、またはBBクリームなどで目の周りの色となじむものをつけて違和感がないように、すっぴん部分とファンデーションを塗った部分をぼかし、境目を感じさせないように塗ります。
チークと口紅は少し明るめにして(濃くなりすぎないように)目元に視線がいかないように工夫します。
そして、小さめのフレームのメガネ(だてメガネでも可)をかけてごまかす。小さいほうがごまかしがききますよ。
眼帯は基本的には人にうつさない、または患部をこすったりして細菌が入らないようにするために使うものです。
ものもらいは人にうつらないので周りへの気配りとして眼帯をしなくてもよいのです。
しかし、ものもらいは人にうつると思っている人もいるので、接客業をしている人は職場の人と話し合いの上眼帯をつけて仕事をしてもよいでしょう。
ただ、眼帯は片方の目に負担がかかり非常に疲れるので、休憩時間などでは外してリラックスするとよいですよ。
おしゃれな伊達メガネとしても有効なブルーライトカットメガネもおすすめです。
治療法
自分で治療
・まぶたを清潔にする
・まぶたを蒸しタオルで温める(霰粒腫の場合)
・まぶたを冷やす(麦粒腫の場合)
・市販の抗菌目薬をさす
最初は自分でできる治療をしてみて少し様子を見たいという場合も、治らない、または悪化してきた場合には病院に行きましょう。
病院にて治療
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
・抗生剤の点眼薬
・内服用の抗生剤・消炎薬
・軟膏
・膿がある場合は麻酔をして針でつつき膿を出す場合もあります。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)
ほとんどは自然治癒しますが、角膜を圧迫するなどの場合は、
・切開手術(大人は局所麻酔・子供は全身麻酔)
・ステロイド薬を注射
の治療もおこなわれる場合があります。
*腫れているだけだと1週間程度で治りますが、しこりがあるタイプのものもらいだと完治までに数か月かかってしまう場合もあります。
予防法
1.おふろの湯船につかり温まる
目のことなのであまり関係ないように思えますが、体を温めないとまぶたも温まりません。まぶたが温まらないとマイボーム腺に脂肪がつまりやすくなるといわれております。
湯船につかる時間がないという方は、蒸しタオルをまぶたに乗せて2分~3分くらい温めるとよいでしょう。
(蒸しタオルの簡単な作り方)
1.タオルを水に濡らしてしぼる
2.お皿にタオルをのせてレンジで30秒~1分チンする
3.できあがったそのままだととても熱いのでやけどしないようにタオルを広げて冷ます。
4.お好みの温かさになったら使用する。
2.アイメイクはきちんと落とす
ものもらいができる場所であるマイボーム腺はまつ毛の生え際にあります。そのマイボーム腺にマスカラなどアイメイクがついてしまうと、脂肪を出す出口がふさがってしまい、ものもらいの原因となってしまいますので、寝る前のメイク落としの時は特にアイメイクはしっかり落として清潔を保ちましょう。
3.目をこすらない
手についた細菌が目に入り込んでしまいます。
4.アルコール・刺激物(辛いもの・甘いものなど)を控える
とくにものもらいができている時は、炎症を悪化させてしまいがちになります。
5.しっかり睡眠をとる
疲れて免疫力が低下してしまうと、ふだんはおとなしい常在菌(黄色ブドウ球菌・表皮ブドウ球菌など)の力が勝ってしまい、ものもらいができやすくなります。
6.前髪が目にかからない長さにする
前髪が長いと、前髪から細菌が目につきやすくなります。
7.コンタクトレンズは清潔を保つ
また、ものもらいの時はコンタクトレンズは一時中断しましょう。コンタクトレンズの汚れなどによって症状が悪化してしまう可能性もあります。
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