夏は食べ物が傷みやすく、食中毒には気をつけなければいけませんが、中でもお寿司やお刺身などの生の魚介類の取扱いには十分気をつかわなくてはなりません。
今回は「食中毒の症状」第四弾として、魚介類からの食中毒の代表の菌である、腸炎ビブリオについてまとめました。
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腸炎ビブリオとは?
腸炎ビブリオは海洋細菌とも呼ばれ、細菌性食中毒です。
海水や海の中の泥中に存在する菌で、海水温度が15℃~20℃以上になると海水中で大量に増殖します。
このため日本では海水温度が一番高い7月~9月(5月~6月から増加し始める)に獲れた魚介類には腸炎ビブリオが付着しているといわれております。
菌の特徴
・塩分に強い(海水と同じ塩分濃度で増殖する)
・水道水に弱い
・熱に弱い
原因となる食べ物は?
- 刺身
- 寿司
また
- 漬物(手作りの一夜漬け)→魚介類を調理したまな板や調理器具などに菌が付着したまま使用することによる二次感染
などもあります。
食品の処理方法
★真水で洗う→純水で洗うか、真水(水道水)で5分以上洗うと殺菌できます。
★加熱処理→60℃で15分以上の加熱で死滅します。
腸炎ビブリオによる食中毒をおこした時の症状
・潜伏期間→10時間~24時間
・症状→腹痛、発熱、下痢、嘔吐などで2日~7日ほどで治ります。
引用元:からだポジティブ「食中毒はどんな症状が出る?弁当にNGなおかずは?」
通常であれば2~3日ほどで自然に治りますが、免疫力の弱い子供や高齢者、または肝臓病をもっている方は敗血症をおこす場合がまれにありますので重症化する前に病院に行くことをおすすめします。
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腸炎ビブリオ食中毒の予防法
買い物するとき
・刺身や魚介類は最後に買う。
・”生食用”、”刺身用”、”そのまま召し上がれます”などの表示がされているものを選ぶ。
自宅に着いたら
・魚介類は買い物から帰ったらすぐに冷蔵庫に入れる(4℃以下)。
・魚介類とほかの食品が触れあわないようにラップやタッパーを使用する。
調理するとき
・冷凍品は冷蔵庫に入れて解凍する→急ぎの場合は電子レンジか流水で解凍する。室温に長い時間放置しない。
・魚介類は調理前に水道水でしっかり洗い、さばいた後も流水でしっかり洗う。
・できるだけほかの食品とまな板や包丁を使いわけ、魚介類で使用した調理器具はしっかり洗剤で洗い、熱湯をかけるなど消毒をする。
・魚介類の調理の後はしっかり石けんをつけて手洗いをする。
・できるだけ加熱調理をする。
食事をするとき
・買ってきた刺身や寿司を食べるときは食べる直前に冷蔵庫から出し、なるべく早く食べる。
・寿司の出前を取るときは、食べる時間に合わせて注文し、届いたらすみやかに食べる。
・残った場合は翌日までとっておかずにもったいなくても捨てる。
食中毒になってしまった時の対処法
水分補給をする
嘔吐や下痢によって脱水症状が起こりやすくなるので水・お茶・経口補水液などを飲みましょう。
吐きやすい体勢で寝る
吐いたもので喉をつまらせないためです
自己判断で下痢止め&解熱鎮痛剤を飲まない
嘔吐や下痢、発熱によって細菌や毒素を体から出そうという働きがあるので、下痢止めや解熱鎮痛剤などを飲んでしまうとお腹の中に細菌や毒素がとどまり、悪さをして症状が悪化する可能性があります。病院では整腸剤が出されることが多いです。
食事は?
嘔吐や下痢が続くときは、主に経口補水液で水分補給するとよいです。徐々に回復してきたときの食事のポイントは、今出ている便と同じくらいの固さにして食べることです。例えば、下痢がひどく水便の時は水分補給、どろどろの便が出るようになったらおもゆなどのように便の固さと合わせることがコツです。
引用元:からだポジティブ「食中毒はどんな症状が出る?弁当にNGなおかずは?」
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