家庭料理の定番のカレーライスですが、わが家でもよく大量に作り翌日も食べたりします。忙しい時などはとても助かるのですが、夏場はカレーライス特有の食中毒もあるので気をつけたいところです。
今回はカレーライスによる食中毒の主な原因菌となるウェルシュ菌についてと、食中毒になってしまった時の対処法などをまとめました。
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ウェルシュ菌とは?
★ウェルシュ菌とは、もともと人や動物の腸管、土壌、水中など自然界のあらゆる場所に存在する菌なのですが、食品の不適切な保存の仕方などによって増殖してしまい、そのウェルシュ菌が大量に増殖した食品を食べてしまうことによって食中毒をひきおこすことがあります。
★主に大量に調理されたカレーなどから発生する場合が多く、別名「給食菌」「カフェテリア菌」とも呼ばれています。
★大量に加熱調理し、そのまま数時間~一晩おいた料理から発生する場合が多いです。
★ウェルシュ菌は酸素が苦手です。一日寝かせたお鍋の中の食べ物(カレー・シチューなど)は酸素がない状態になります。そうすると酸素に弱いウェルシュ菌は、酸素がいなくなったことによって急激に増殖しやすい環境になってしまうというわけです。
★さらにウェルシュ菌は熱に強く、加熱しても死滅しません。もし再加熱によってウェルシュ菌を死滅させようと思えば、100℃で15分以上の加熱が必要になります。調理法としてはとても現実的ではないので、加熱ではウェルシュ菌には効果が期待できないと思ったほうがよいでしょう。
原因となる食べ物は?
・カレー
・スープ
・肉団子
・チャーシュー
・野菜、肉、魚介の煮物
など
普通の加熱処理では殺菌できません。家庭で作ったものから発生することは少なく、学校給食や仕出し弁当などで大規模な食中毒として起こるケースが多いです。
引用元:からだポジティブ「食中毒はどんな症状が出る?弁当にNGなおかずは?」
ウェルシュ菌による食中毒をおこした時の症状
・潜伏期間→8時間~18時間(平均12時間以内)
・症状→腹痛、下痢、血性下痢、嘔吐などで、ほとんどは1~2日で治ります。
引用元:からだポジティブ「食中毒はどんな症状が出る?弁当にNGなおかずは?」
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カレーライスの注意点
家庭で作ったものからウェルシュ菌が発生することはあまりないと言われていますが、キャンプや炊き出しなどで大量にカレーを作ることもあるかと思います。
夏場にカレーライスを作った時の注意点をまとめてみました。
1.できるだけ前日から作り置きをしない
加熱調理したカレーはなるべく早く食べてしまいましょう。
2.大量に作った場合は常温で放置しない
鍋のまま常温(ウェルシュ菌が増えてしまう温度(43℃~47℃))の状態で放置しないようにしましょう。
3.どうしても大量に作り置きしたい場合は、カレーを小分けにしてすぐに冷蔵庫で冷やすこと
4.再加熱するときはふたをあけてよくかき混ぜる
ウェルシュ菌は酸素が苦手なので、カレーを鍋にうつし、よくかき混ぜながら温めると、カレー全体が空気に触れるのでウェルシュ菌が増殖しずらくなります。
よく電子レンジで再加熱するために温めた場合、中は冷たかったということがありますが、この冷たい部分は酸素がない状態なのでウェルシュ菌が増殖しやすいポイントとなります。なので電子レンジで再加熱するときは中までしっかり熱を通すようにしましょう。
食中毒になってしまった時の対処法
水分補給をする
嘔吐や下痢によって脱水症状が起こりやすくなるので水・お茶・経口補水液などを飲みましょう。
吐きやすい体勢で寝る
吐いたもので喉をつまらせないためです
自己判断で下痢止め&解熱鎮痛剤を飲まない
嘔吐や下痢、発熱によって細菌や毒素を体から出そうという働きがあるので、下痢止めや解熱鎮痛剤などを飲んでしまうとお腹の中に細菌や毒素がとどまり、悪さをして症状が悪化する可能性があります。病院では整腸剤が出されることが多いです。
食事は?
嘔吐や下痢が続くときは、主に経口補水液で水分補給するとよいです。徐々に回復してきたときの食事のポイントは、今出ている便と同じくらいの固さにして食べることです。例えば、下痢がひどく水便の時は水分補給、どろどろの便が出るようになったらおもゆなどのように便の固さと合わせることがコツです。
引用元:からだポジティブ「食中毒はどんな症状が出る?弁当にNGなおかずは?」
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