夏は楽しいことがいっぱいありますが、悩ましい問題のひとつに熱中症がありますよね。とくに高齢者の方は熱中症になりやすいといわれておりますが一人暮らしをしている親御さんをもっていらっしゃる方は本当に心配ですよね。
今回は高齢者の方が熱中症になりやすい理由と予防法などをまとめてみました。
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熱中症が最も増える時期
梅雨が明けた7月と8月に多く、なかでも7月下旬から8月上旬が最も多く発症します。
熱中症になるのは高齢者が最も多い
総務省消防庁によりますと、平成27年5月~9月の全国における熱中症で救急搬送された人数は多い順から
高齢者→成人→少年→乳幼児→新生児
で、中でも高齢者の割合は50%と断とつトップだそうです。
熱中症は外でガンガン日差しを浴びて汗をかいたらなるものと思ったら大間違いで、高齢者の熱中症は60%が室内でおこっているそうです。
高齢者が熱中症になりやすいのはなぜ?
1.暑さ寒さの感覚が鈍くなり、暑さやのどの渇きを自覚しにくいため
2.体温をうまく調節する機能が低下していて体内に熱がこもりやすいため
3.もともとの体の水分量が少ないため
さらに、頻尿を心配するあまり水分補給を控えてしまいがちになってしまうことも原因のひとつです。
4.つい我慢&無理をしてしまう
熱中症の症状別の対処法
熱中症の主な症状
めまい
たちくらみ
こむら返り
大量の汗がでる
頭痛
吐き気
体がだるい・力がはいらない
判断力が低下する
これらの症状があらわれた場合は熱中症の可能性がありますので
(対処法)
1.涼しい場所へ移動
外出中なら日陰に移動する。最寄りの公共施設(コンビニ・スーパーなど)に入る。
家にいる場合はエアコンをつけるなどして室内を涼しくする。
2.体を冷やす
服を脱ぐ。
保冷剤をタオルで巻いたものを首やわきの下などに挟む。または額を冷やす。
3.水分補給をする
スポーツドリンクか経口補水液を飲むとよいです。
ただちに救急車を呼んだほうがいい場合
- けいれん
- 運動障害(いつも通り歩けないなど)
- 意識障害(呼びかけに答えない、会話がおかしい)
救急車を呼び、上記の応急処置をして安静にして待ちましょう。
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高齢者の熱中症対策で気をつけたいこと
1.温度計で温度と湿度を目で確かめる
温度は25~27℃ 湿度は50%~60%
体自体が暑さ寒さを感じにくいので体の感覚にまかせた温度調節ではなく、温度計の温度と湿度を目でみて、クーラーをつけたり除湿をしたり、扇風機を使うなど温度調節をする。
目で見ることにより「自分が感じているより暑いんだな」と認識できると思います。
さらに、空気とは冷たいほど下におりてくるものなのでクーラーの向きを天井に向けると部屋全体を冷やすことができますよ。
2.暑いと感じたら我慢をしない
クーラーは使いすぎると体が冷えてよくないし、お金もかかるし・・・と、高齢者の方はつい我慢してしまいがちです。高齢者の方は若い人より暑さを自覚しにくいので、暑いなと感じた時は迷わずエアコンや扇風機などをつかいましょう。
また、湿度が高いと暑く感じやすいので除湿も心がけてくださいね。
さらに、保冷剤をタオルで巻いて首や脇の下などにはさむと涼しく感じられます。
ひんやりスカーフなどを首に巻いても涼しく感じられますよ。
3.水分をこまめに補給
のどが渇いたと感じた時はすでに体の水分が不足しているといいます。
コツはのどが渇くまえに、1日あたり1リットルの水分を、一回の量は口に含む程度にして、ちょこちょこ飲むようにするとよいですよ。
このときあまり冷たい飲み物ばかり飲みすぎるとお腹が冷えて体調を崩すことがありますので常温のものをとるとよいでしょう。ただし体に熱がたまってしまい早く体を冷やす必要があるときは冷たい飲み物を飲んで体温を下げましょう。
スポーツドリンクは塩分と糖分がしっかり入っているので、ともすると摂り過ぎてしまう心配がありますので、
汗をかいた時はスポーツドリンクか経口補水液を飲み、ふだんはお水を飲むなど上手に使い分けるようににするとよいです。
4.短い時間でいいので外に出る
高齢者は汗をかきにくいのですが、1日1回は外にでて、無理のない範囲でかまわないので汗をかくようにするとよいです。
5.直射日光を室内に入れないように工夫する
窓はあけてもカーテンやすだれなどを利用して、日差しはよけて風遠しだけよくする工夫をしてみましょう。
ちなみに窓の向きによっても日差しの入る時間帯は違ってきます。
南向きに面している窓→日中はずっと陽が入る
東向きに面している窓→朝に陽が入る
西向きに面している窓→夕方陽が入る
北向きに面している窓→1日を通して陽が入りにくい
それぞれ太陽がはいる時間にカーテンやすだれをしたり、日中は北向きの窓がある部屋で過ごすなど工夫をするとよいと思います。
さらに、外出から帰ってきたときは一度窓を開けて換気して部屋にこもった熱気を逃がすようにするとよいです。
6.出かける時は帽子か日傘を活用する
7.涼しい場所や施設を活用する
公共の場所はクーラーがきいてて涼しい場合が多いので、最寄の避難場所としてチェックしておき、暑い時間帯に行くようにするとよいですよ。
8.家族やかかりつけの病院の連絡先メモを持ち歩く
熱中症に限らず高齢の方はいつどこでどうなるかわからないので、連絡先がわかると助けを求めたときに役立ちます。
私の母も子どもや近隣の方の連絡先の書いたメモを持ち歩いているようです。
9.お料理をするときは換気扇をつける
キッチンは火をつかうのでとても暑くなります。キッチンに窓があれば窓をあけ、ない場合は換気扇をつけて熱がこもらないようにしましょうね。
10.お風呂と寝る時も注意
お風呂の前後は水分補給をし、寝る時はペットボトルを枕元に置いておくなどとにかく水分補給に気をつかうようにするとよいです。
11.周りの人が声をかけてあげる
高齢者の方は自分で暑さやのどが渇いたことに気付きにくいので、まわりにいる人が水分補給をすすめてあげたり、部屋の温度を気にしてあげたりすることで防ぐことができる場合もあります。
暑い夏なんとかのりきりましょうね。
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