プリン体とはいったいなんでしょうか?ビールのCMなどでは聞いたことがあるものの、いったいそれがなんなのかは意外と知られていないのではないでしょうか。今回はプリン体と痛風の関係、またプリン体を減らすことが期待できるヨーグルトについてまとめてみました。
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プリン体とは何?
食べ物に含まれるプリン体ともともと体内に存在するプリン体とがあります。
食べ物のプリン体
はほぼすべての食品に含まれていて「旨み成分」といわれる部分にあたります。
体内に存在するプリン体
人間の体内にも存在し、生成、分解されるものでもあります。
プリン体は人間のからだのエネルギー源として必要不可欠な存在なのです。
痛風ってどんな病気?
尿酸が体内にたまり、それが結晶となり関節炎などをともなう症状をおこす病気です。ほうっておくと、関節が激しく痛んだり、体のいろいろな部分に結節ができてしまったり、腎臓が悪くなって尿路結石ができたりと重症の慢性痛風になる可能性も高くなります。
プリン体と痛風はどう関係があるの?
プリン体は通常でいくと体の中で分解されて尿酸に変化して体の外へ排出されるものなのですが、分解されてできた尿酸の量が自然に排出する能力を超え、体の中にたまってしまうことが痛風の原因になるとされています。
痛風の人はビールを飲んではいけないの?
お酒自体はプリン体の含有量が多いわけではないのですが、アルコールの作用が加わることにより尿酸値が上がります。結果、毎日飲酒する人の場合は痛風になる確率が2倍になります。お酒の中でもとくに紹興酒とビールはプリン体の含有量が多く、蒸留酒よりも醸造酒にのほうが多いということです。今はプリン体オフの発泡酒も発売されていますね。
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1日に摂取してもよいプリン体の量
その昔痛風の治療をしている患者さんはプリン体を含む食べ物を厳しく制限されていました。しかし最近の研究では食事で摂るプリン体のほとんどは体内で分解されてしまうということだそうです。
なので体内で合成されるプリン体が全体の20~30%、食事から摂るプリン体が70~80%ということになります。
さらに食事制限をしてプリン体を減らしても尿酸値にあまり変化がないことや尿酸をコントロールするお薬がでたことなどから現代の痛風治療においてはプリン体を厳しく制限しなくなっていったようです。
「じゃ、ビールもガンガン飲める」とかそういうことではないので1日に摂取してもよいプリン体の量は超えないように気をつけるべきでしょう。
プリン体摂取は1日に400㎎までを目安に考えるとよいでしょう。
「公益財団法人 痛風財団 食品中のプリン体含有量 一覧表(PDF)」
プリン体が多く含まれている食品
食品100gあたりプリン体300㎎以上(とても多い)の食品
- マイワシ(干物) 306㎎
- イサキ白子 306㎎
- 鶏肉(レバー)312㎎
- 干しシイタケ 380㎎
- あんこう(肝)酒蒸し 399㎎
- DNA/RNA(健康食品)21494㎎
- ビール酵母(健康食品)2996㎎
- クロレラ(健康食品)3183㎎
- ローヤルゼリー(健康食品)404㎎
などがあります。
食品100gあたりプリン体200~300㎎(やや多い)の食品
- 豚肉(レバー)285㎎
- 牛肉(レバー)220㎎
- かつお 211㎎
- マイワシ(鮮魚)210㎎
- 大正エビ 273㎎
- マアジ(干物)246㎎
- さんま(干物)209㎎
などがあります。
ヨーグルトにプリン体を減らしてくれる効果は?
「Lactobacillus gasseri(ラクトバチルスガッセリー)PA-3」という数ある乳酸菌のうちの一つが含まれているヨーグルトに、食事でとりすぎたプリン体を減らしてくれる効果が期待できるということで話題になっているのが「明治プロビオヨーグルトPA-3」です。
普段の食事の中で上手に取り入れてみてはいかがでしょうか?
「痛風とはぜいたく病とも言われている」と母から教えられたことがありますが、「プリン体とは旨み成分」とも言われるだけあって、おいしい食べ物にたくさんプリン体が入っていることがわかりました。おいしいものを食べてお酒を飲むことは楽しい生活を送るうえでとても大切なことです。ただ、なんにでも限度があるということで、好き嫌いせずバランスのよい食生活、過度な深酒をしないなどは、どんな病気の予防にもつながることと思いますので食事・飲酒は楽しく適量にしていくようにしましょうね。
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