ヘルパンギーナとは、手足口病・プール熱とともに「夏風邪三大トリオ」とも呼ばれ、乳幼児など主に子どもが感染することで知られていますが大人が感染した場合、とりわけ妊婦が感染したときの症状、またおなかの赤ちゃんへの影響などはどのようなものなのかをまとめてみました。
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感染経路と流行時期
エンテロウィルスによるもので6月~8月に流行することが多いので「夏風邪」と言われております。子どもの夏休みと重なるのでうつされるお母さんも多いようです。
- 飛沫感染→くしゃみ・咳によるもの
- 接触感染→皮膚・粘膜などの接触によるもの。感染したこどもが触ったものをさわり間接的に接触した手を目をこすったり口に入れたりした時も含める。
- 糞口感染→感染者の排泄物に含まれていたウィルスが他者の口に入ることによるもの。トイレの後の手洗いが不十分な場合や乳幼児のオムツ交換の際にお母さんが感染しやすいケースなどがこれにあたります。
潜伏期間と感染期間
潜伏期間→2日~4日と短いので、感染するとわりとすぐに症状がでるのであっという間に感染者がひろがりやすいのが特徴です。
症状がおさまった後でも2週間~4週間は便からウィルスが排出されるので家族のだれかがヘルパンギーナにかかったら約1か月は入念な手洗い&消毒をこころがけましょう
症状
- 38度以上の高熱
- 口の中に水泡や口内炎ができる
- 咽頭炎(咽が赤く腫れて痛い)
大人がかかると重症化する場合もあり、脳炎・髄膜炎・心筋炎などの合併症をひきおこすこともあるので注意が必要です。
こちらの記事もあわせてお読みください「ヘルパンギーナに感染した大人の症状は?手足口病との違い」
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妊婦が感染した場合の胎児への影響
こどもの病気のようなイメージですが体力が低下していれば大人も感染します。
さらに妊婦さんは小さなお子さんもいる場合が多いので、体力も抵抗力も落ちている妊娠中はこどもからうつされることが十分考えられます。
妊娠中にかかっても流産・死産・胎児への影響はないといわれております。
ただ、臨月を迎え、まもなく出産という妊婦さんがかかると、生まれてきた赤ちゃんにうつしてしまい、まれに重症化・死亡する場合があるので注意が必要です。
もし上にも子供がいてヘルパンギーナにかかっている場合は、妊婦さんにうつさないためにも、実家などに預かってもらうなどの対処が必要となってきます。
上のお子さんとも離れがたいとは思いますが、新しい弟・妹のためにしばし辛抱ですね。いい子にしていられたら、うんとほめてあげましょう。
実家などどうしても預ける人がいない場合は、上のお子さんがヘルパンギーナにかかった場合は、マスクと、うがい・手洗い・消毒を徹底的に行いましょうね。
対処法
- ヘルパンギーナに効く抗ウィルス薬はありません。安静にして自然治癒するのを待ちます。しかし発熱と痛みがひどい場合は妊婦でも安心な解熱剤(カロナールなど)や喉の炎症を抑える薬などが処方されます。
- 喉が痛く食べ物を食べるのがつらい場合はせめてOS1など飲む点滴(ゼリータイプもあり)などを枕元においてちょこちょこ摂るようにしましょう
- 喉の痛みで水を飲むのもつらく脱水症状になる場合もあるので、その場合は点滴をうつこともあります。
手足口病との違い
ヘルパンギーナ→口の中だけに水泡ができる。39度~40度の高熱がでる
手足口病→口の中に水泡ができる。プラス手・足に発疹があらわれます。発熱した場合は37度~38度の微熱。発熱しない場合もある。
*どちらも症状は似ていて医師でも判断が難しい場合があります。最初は口だけ水泡が出て後で手足に広がる場合もあるので感染初期にみてもらった場合にはヘルパンギーナと診断されるかもしれません。
手足口病については関連記事「手足口病は大人にもうつる?症状と対処法」もあわせてご覧になってください。
夏風邪に負けずに元気な赤ちゃんを産んでくださいね。
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